国内他社の動向:2026年は「ヒューマノイド実装元年」

   

トヨタをはじめとする国内企業の動きも、Figure社(BMW)に負けず劣らず熱を帯びています。特に2025年末から2026年にかけて、単なる「研究開発」から「実運用の加速」へと一気にシフトしています。

トヨタ:最強の「ハード×ソフト」連合で世界をリード

トヨタの戦略は、自社開発の枠を超え、世界トップクラスのプレイヤーと組むことで「知能」と「身体能力」を同時に爆速で進化させるフェーズに入っています。

1. ボストン・ダイナミクスとの戦略的提携

2024年後半に発表されたボストン・ダイナミクス(現代自動車傘下)との提携が、2026年現在、大きな実を結んでいます。

  • 狙い: ボストン社の圧倒的な身体能力を持つ「Atlas」に、トヨタ(TRI)が誇る「大規模挙動モデル(LBM:Large Behavior Models)」というAIを搭載すること。

  • 現状: トヨタの元町工場などで、夜勤シフトの代替や複雑な組付け作業の自律化に向けた実証実験が進んでいます。

2. カナダ製造拠点での「Digit」導入(2026年2月の最新ニュース)

直近の2026年2月19日、トヨタのカナダ製造法人(TMMC)は、Agility Robotics社のヒューマノイド**「Digit(ディジット)」**を正式に商用導入することを発表しました。

  • 空のコンテナ(トート)の搬送や積み替えなど、人間にとって腰痛リスクの高い反復作業を代替します。

  • 7台のDigitが実際に現場に投入され、単なるテストではなく、生産ラインの安定稼働を担う「戦力」として位置づけられています。


国内他社の動向:2026年は「ヒューマノイド実装元年」

トヨタ以外の日本企業も、それぞれの強みを活かして現場投入を本格化させています。

企業名 主な動き(2025-2026年)
ホンダ ASIMOの技術を継承した**「ASIMO-X」**プロジェクトが2026年1月に始動。次世代EV「0シリーズ」の製造現場への投入を視野。
川崎重工業 ヒューマノイド**「Kaleido(カレイド)」**が第9世代(Gen9)へ。災害救助だけでなく、建設現場での重作業対応モデルとしてレンタル開始。
パナソニック 草津工場の家電検査工程にヒューマノイドを導入。外観検査と動作確認を同時に行い、検査時間を50%短縮。
日清食品 関西工場にカワダロボティクスの「Fillie Pro」を20台導入。24時間稼働で深夜シフトの無人化を推進。

 

日本の強みと「2026年の注目イベント」

2026年の日本は、世界から「ヒューマノイドの社会実装」において注目されています。

  • 第1回 ヒューマノイドロボット EXPO: 2026年4月に東京ビッグサイトで開催予定。日本初の本格的な専門展示会で、ここで多くの企業が「工場で即戦力になるロボット」を披露します。

  • ブラウンフィールドへの適応: 海外企業が「ロボット専用の新しい工場」を作ろうとする中、日本企業は**「今ある古い工場(ブラウンフィールド)に、そのまま入れられるロボット」**の開発に長けています。

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